+ユメ----->


ココは懐かしい遠い記憶のあの部屋。

小さいけれど光と愛が溢れている。
私は毎朝彼の顔を1番に見る。
彼もまた私の顔を1番に見る。
彼の眼差しは優しく私を包みすべてを抱きしめてくれる。
タバコの香り。
一日に2箱も吸ってしまうヘビースモーカー。
体に悪いけどタバコを吸仕草が大好きで
「タバコを控えて」
と言えない自分。
朝のベッドの中で私を抱きしめた後必ず聞くこの言葉。
「俺タバコ臭いっしょ」
眠たさ交じりに悪戯げに笑う。
この言葉が聞きたくて笑顔が見たくて止めてと言えないのかもしれない。
私は言う。
「臭ぃヨ」
そして思いっきり抱きつく。
彼は嬉しそうに少し笑ってる。
そんな顔を見ると愛しくて愛しくてたまらなくなる。
ずっと側に一緒に暮らそう。







―ユメか・・・・・。

ココは六畳一間の一人部屋。
あるのは画材とお酒。
そしてタバコ。
朝まではまだしばらくあるらしい。
窓辺に座りタバコを深く吸う。
懐かしいあの香り。

「いやだなぁ。あんなユメ見るなんてさ」

苦笑と共につい漏れてしまった。
私は月を見上げ煙を吐く。
内に秘めたすべてを吐き出すかの如く。



-モドール-

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送